概要
ライブラリとフレームワークの違い
プログラミングにおいて「ライブラリ」と「フレームワーク」はどちらも便利なコードの集合体ですが、
役割と使い方が大きく異なります。
一言で表すと
- ライブラリ：道具箱（必要なときに取り出して使う）
- フレームワーク：設計図＋作業場（そのルールに従って作業する）
ライブラリ (Library)
特徴
- 必要な機能を 自由に呼び出して使う。
- コードの「部品」を集めた道具箱のような存在。
- 開発者が「いつ・どこで使うか」を決められる。
例
- PHP：Carbon（日付処理）、Guzzle（HTTP通信）
- JavaScript：Axios（通信）、Lodash（配列操作）、React(UI生成)、Vue.js(UI生成)
フレームワーク (Framework)
特徴
- アプリ全体の 構造やルールを提供する枠組み。
- 開発者はその流れに沿って作業する。
- 「呼び出す」のではなく、フレームワーク側がこちらのコードを呼び出す（制御の反転, IoC）。
- 大規模開発やチーム開発に向く。
例
- PHP：Laravel、Symfony
- JavaScript：Next.js、Nuxt.js、Angular
- Python：Django、Flask
違いを表にすると
| 項目 | ライブラリ | フレームワーク |
|---|---|---|
| 主な役割 | 部品（便利ツール） | 枠組み（設計図・土台） |
| 使用者の自由度 | 高い（好きなときに使う） | 低い（決められたルールに従う） |
| 制御の主体 | 開発者 | フレームワーク |
| 規模 | 小～中規模開発に便利 | 中～大規模開発に便利 |
| 例 | Axios, Lodash, Carbon, React | Laravel, Next.js, Django |