変数とは?
変数とは、プログラミングにおいて データを一時的に保存しておく“箱”のようなもの。
数値・文字列・真偽値など、プログラムで扱う情報を入れて、後から取り出したり、変更したりできる。
何ができるの?
- データを保存できる:プログラムが動作する間、値を記憶する
- 名前を付けられる:変数名で中身を区別できる
- 型を持つことがある:言語によっては「整数型」「文字列型」など、保存できるデータの種類が決まっている
- 値を変更できる:同じ変数に別の値を代入できる(再利用可能)
- プログラムの読みやすさを高める:意味のある名前を付けることで処理が理解しやすくなる
具体例(PHP)
例1:数値を代入
<?php
$age = 20; // 整数を保存
echo $age; // 出力 → 20
?>
例2:文字列を代入
<?php
$name = "Taro"; // 文字列を保存
echo $name; // 出力 → Taro
?>
例3:値を更新
<?php
$city = "Tokyo";
echo $city; // 出力 → Tokyo
$city = "Osaka"; // 値を変更
echo $city; // 出力 → Osaka
?>
メンバ変数 / ローカル変数 / グローバル変数
プログラミングで使う「変数」には、どこで宣言されたか・どこからアクセスできるか(スコープ) によって種類が分かれる。
代表的なのが メンバ変数 / ローカル変数 / グローバル変数。
メンバ変数(Member Variable)
- クラスの中で宣言される変数
- オブジェクトが持つ「属性」を表す
- インスタンスごとに異なる値を持てる(オブジェクト指向の基本)
例(PHP)
class User {
public $name; // メンバ変数
public $age; // メンバ変数
}
$user1 = new User();
$user1->name = "Taro";
$user1->age = 20;
echo $user1->name; // Taro
ローカル変数(Local Variable)
- 関数やメソッドの 中で宣言された変数
- 宣言した関数の中でしか使えない(外からアクセス不可)
- 関数が終わると自動的に消える
例(PHP)
function hello() {
$message = "Hello World"; // ローカル変数
echo $message;
}
hello(); // Hello World
// echo $message; ← エラー(関数の外からは使えない)
グローバル変数(Global Variable)
- プログラム全体で使える変数
- 関数の外で宣言した変数はグローバル変数になる
- 関数の中から使う場合は
global
キーワードが必要
例(PHP)
$message = "こんにちは"; // グローバル変数
function greet() {
global $message; // グローバル変数を使う宣言
echo $message;
}
greet(); // こんにちは
特徴まとめ(比較表)
種類 | 定義場所 | 有効範囲(スコープ) | 主な用途 |
---|---|---|---|
メンバ変数 | クラスの中 | インスタンスごと | オブジェクトの状態・属性を保存する |
ローカル変数 | 関数/メソッドの中 | その関数/メソッドの中だけ | 一時的な処理や計算用の値 |
グローバル変数 | 関数の外 | プログラム全体 | どこからでも参照したい共通の値 |