概要
ER図は、データベースの設計を視覚的に表現する図です。
「どんなデータ(エンティティ)があり、どんな関係(リレーション)があるのか」を箱と線で
わかりやすく図示することで、テーブルの構成やつながりを理解しやすくします。
たとえば「ユーザー」と「注文」の関係を、
「1人のユーザーは複数の注文をする」といった形で視覚的に表します。
正式名称
Entity Relationship Diagram
(エンティティ・リレーションシップ・ダイアグラム)
略称
ER図(イー・アール・ず)
特徴
- データベースの構造(テーブル設計)を図で可視化
- エンティティ(テーブルに対応)と属性(カラムに対応)を記述
- エンティティ同士の関連性(1対多、多対多など)を線で表現
- 正規化の確認や、仕様の共有に便利
- 初学者でも関係性の全体像が把握しやすい
- DB設計の仕様書・打ち合わせ資料としても活用
具体例
✅ 例:ユーザーと注文の関係
[ユーザー] ─── 1:多 ─── [注文]
図として表すと:
┌──────────┐ ┌────────────┐
│ ユーザー │ 1 多 │ 注文 │
│ id │───→│ id │
│ name │ │ user_id (外部キー) │
└──────────┘ └────────────┘
- 「ユーザー」は「注文」を複数持つ(1対多の関係)
- 外部キー(
user_id
)でテーブル同士がつながる
関連用語
用語 | 解説 |
---|---|
エンティティ | データベースの中の「もの」や「概念」。ER図では四角で表され、テーブルに相当 |
リレーション | エンティティ間の関係性(1対1、1対多、多対多) |
属性(アトリビュート) | エンティティの持つ情報(=カラム) |
外部キー | 他のテーブルの主キーを参照するカラム。リレーションをつなぐ役割 |
正規化 | データの重複を防ぎ、効率よく設計するためのルール |
UML | ソフトウェア設計用の統一モデリング図。ER図に似ているが目的が異なる |
DB設計 | データベースをどう構成するかの設計作業。ER図はその中でよく使われる |