概要
トランザクションとは、データベースにおける一連の処理をひとまとまりにして扱う仕組みのことです。
「全部成功する」か「全部失敗する」のいずれかで処理を完了させることで、データの整合性を守ります。
正式名称
Transaction(トランザクション)
略称
特になし
特徴
- 一貫性 (Consistency): データの矛盾を起こさない
- 原子性 (Atomicity): すべての処理が完了するか、全く行われないかのどちらか
- 独立性 (Isolation): 複数の処理が同時に行われても干渉しない
- 永続性 (Durability): 成功した処理は障害後も保持される
- これらはまとめて ACID特性 と呼ばれます
具体例
例: 銀行振込システム
- Aさんの口座から1万円引き落とす
- Bさんの口座に1万円を入金する
この2つの処理のうち片方だけ成功してもう片方が失敗すると「お金が消える/二重計上」といった不整合が起きます。
そこで「両方成功 → 確定(コミット)」「どちらか失敗 → 取り消し(ロールバック)」とするのがトランザクションです。
関連用語
用語 | 解説 |
---|---|
コミット (Commit) | トランザクションの処理を確定する |
ロールバック (Rollback) | トランザクションの処理を取り消す |
ACID特性 | トランザクションの4つの性質(Atomicity, Consistency, Isolation, Durability) |
排他制御 | 同時実行時にデータが競合しないよう制御する仕組み |